時間がない人必見!すき間時間で出来る麻酔科専門医試験対策(筆記,口頭)

麻酔

麻酔科専門医試験を控えている皆さん、勉強時間がなかなか取れずに困っていませんか?

  • 仕事、家事、育児に忙しくて勉強する暇がない
  • まだ過去問を解き終わっていない
  • 解いてみたけど忘れた
  • 口頭試験対策の方法がわからない。そこまで手が回らない。

ほとんどの受験生がこんな悩みを抱えていると思います。

週5日フルタイムに加えて、当直や各種雑用をしていれば、実質のお休みは週1日ぐらいが良いところでしょう。

受験生の年齢層は29歳から30代が中心で、仕事だけでなく家事や育児に追われる人も多いです。

結婚、引っ越し、転勤、出産、育児、親の病気などのライフイベントが重なる時期でもあります。

大学受験や国試のときのように勉強中心の毎日とはいきません。

久しぶりの試験で年も取って物覚えも悪くなっているし、覚えて忘れての繰り返しで嫌になってしまいますね。

私は初めての出産後4ヶ月で専門医試験の日を迎え、ありがたいことに一発で合格しました。

今振り返ると、産休・育休中で仕事はなかったし、子供もまだ寝返りも打てない時期なので時間はたっぷりありました。

ただし、

  • 出産の前後で体調やメンタルの変化が大きい
  • 夫と二人だけ、初めての育児で要領が悪く何事も不安
  • 子供がいつ泣くか分からず、常に「10秒後には中断するかも」という状態
  • コロナ禍で、夫以外に話し相手がおらず、孤独に試験対策する日々

こんな感じでそれなりに大変でした。

出産前までは、「午前中」「今日は一日中」という風に、数時間から一日単位のスパンで計画的に勉強していました。

しかし、環境が変わったことですき間時間の学習をメインにせざるを得ない状況になりました。

色々と模索した結果、まとまった時間が取れなくても試験勉強が進む方法を編み出したので、この記事で紹介します。

この記事では以下のような内容をご紹介します

  • 5分から10分のすき間時間でもできる麻酔科専門医試験勉強の方法
  • インプットだけでなくアウトプットも取り入れて頭に残りやすくする方法
  • 対策が難しく、後回しにしがちな口頭試験対策

具体的な対策を下にまとめます。

筆記試験 インプット編
  • 過去問を1問ずつグループ分けしておく(診療科別、分野別など)
  • すき間時間に特定グループの問題を解く
筆記試験 アウトプット編
  • 時間があるときに、何度も間違えるところ、分かりにくいところをノートに書きだす
  • すき間時間に答えを隠しながら、自作の問題を解く
口頭試験 インプット編
  • 症例ごとではなく、発生イベントごとに学習する
  • 具体的には、アナフィラキシー、換気困難、大量出血など
口頭試験 アウトプット編
  • 麻酔科学会の公式サイトから過去問を入手する(入手方法も記載します)
  • (時間があるときに)過去問を印刷して、両開きノートの左側に貼るか、バインダーに挟む
  • 右側に自分で答えを書く
  • すき間時間に答えを隠しながら解く(なるべく答えを声に出して言う)

では、一つずつ説明していきます。

筆記試験インプット編:問題をグループ分けして解く

過去数年分の過去問をいくつかのグループに分けて解くと、学習効率が良いです。

公式販売されている問題解説集の最初の方に、問題のタイトル一覧表が載っています。

タイトルから内容を推定してどんどんグループごとに問題番号を振り分けます。

追加や修正しやすいように、手書きではなく電子情報の方がおすすめです。

実際に解いてみて「別のグループの方がいいな」と思ったらその都度変更します。

私は以下のように分けました。

  • オピオイド・疼痛緩和
  • 血液
  • 局所麻酔薬 末梢神経 区域麻酔
  • 呼吸 肺
  • 気道 耳鼻科
  • 全身麻酔
  • 心臓 血管 先天性心疾患
  • 脳神経 脊椎
  • 内分泌 電解質 栄養 消化器
  • 小児or 高齢者 or 肥満
  • 産婦人科
  • 肝臓 腎臓 薬理
  • 安全、術前術後トラブル、倫理、研究
  • 集中医療
  • その他(整形、泌尿器、頭頸部など)

この分け方だとざっくりすぎるので、さらにいくつかの小グループを作った方がわかりやすいです。

例えば、私は「オピオイド・疼痛緩和」グループを以下のように細分化しました。

  • オピオイド薬理
  • オピオイド副作用
  • 疼痛
  • 緩和医療
  • 腹腔神経
  • ペインクリニック

「腹腔神経」だけ抜き出されていることに違和感があるでしょう。

しかし、「集中的に覚えたい苦手分野」とか「なぜか試験で頻繁に頻出の分野」は自分の判断で抜き出していくと良い対策になると考えます。

第55回から57回の3年分(約600問)の問題を仕分けた結果、このようなリストができました。

オピオイド・疼痛緩和

【オピオイド薬理】 57A1, 57A15, 57A27, 57A30, 57A52, 57A87, 57B14, 56A36, 55A1, 55A2, 55A7,55A15, 55A16, 55A76, 55B23, 55B24, 55C51,

【オピオイド副作用】57A40, 55C34, 55C52, 55C53,

【疼痛】57A82, 56A86,

【緩和医療】57B54, 57C55, 56A19, 56A90, 56B49, 56B55,  56C55, 55B54, 55B55, 55C54, 55C55

【腹腔神経】57A17, 55A21

【ペインクリニック】57A18 57A37, 57A47,57A83, 57C9, 57C10, 57C45, 56A88, 56A89, 56C53, 56C54, 55A25, 55A78, 55A79, 55B53

このようにグループ別に解くメリットは、気が散らず学習内容が頭に残りやすいことです。

時間がないからといって、過去問を順番に5問〜10問ずつ解いていく方法だと、全然違う話に頭が飛び飛びになって中身が定着しにくいです。

グループ別に分けると、全く同じ問題、関連性が高い問題を連続して学習できるのでストレスが少ないです。

また、問題集の解説で時々見かける矛盾や間違いも見つけやすいです。

問題集でたまにある間違いっぽいところ、地味にストレスだよね。

調べても結論出ないことが多いし…

「第○回のこの問題と、第△回のあの問題の解説は、書いてあることが違う」ということがハッキリ分かるだけでも、モヤモヤが晴れて前に進みやすくなります。

筆記試験アウトプット編:苦手な部分を書き出して、何度も読み返す

何回か問題を解いていくと「難なく答えられる問題」と、「どうしても覚えられない、何度見てもわかりにくい問題」が分かります。

自分の課題が浮かび上がったところで、時間があるときに苦手な部分をアウトプットしましょう。

問題の解説全てを写すのではなく、「この部分さえ分かっていれば正解できる」ポイントを自分で見つけ出して、書き出す作業です。

私は、ノートを縦半分に割って、左に問題、右に解答を記載し書き溜めておきました。

実際に使用したノート

すき間時間に、適当な紙で右側の答えを隠しながら、自作ノートでクイズ形式の復習をしていました。

受動的に読んでるだけでは、なかなか苦手なところを覚えられなかったり、何度解説を読んでも忘れたりしやすいです。

「どこがポイントなのか」を考え、自分の手で書くという主体的な行動をすることで、苦手を克服しやすくなります。

口頭試験インプット編:よく聞かれるイベントについて答えられるようにする

口頭試験は筆記試験よりも対策が分かりにくいです。

私の印象では、症例ごとに学習する前に、よく聞かれる問題別に学習すると、すき間時間を活用しやすいだと思いました。

例えば、私が実際に受けた試験では「高血圧、糖尿病、喘息の既往のある患者さんが肝臓の手術を受ける」という設定でしたが、実際のシナリオはこんな感じでした。

私が受けた口頭試験の内容
  • STEP1
    導入後
    換気が不安定になる
  • STEP2
    気胸
    レントゲンを撮影。内頸静脈挿入した中心静脈カテーテルの穿刺時に発症した気胸と診断される
  • STEP3
    ICU入室
    オペを中止し、ICUへ入室
  • STEP4
    再膨張性肺水腫
    酸素化が再び悪化し、再膨張性肺水腫と診断される

肝臓の手術のことは一切聞かれず、主に「換気トラブルの鑑別」「気胸の対処」「患者への説明」が聞かれました。

術式の設定は、中心静脈カテーテルを挿入するための口実だったと考えられます。

口頭試験のシナリオでは、困った問題(イベント)が次々と起こります。

術式に関わらず以下の項目が頻繁に問われる印象です。

口頭試験でよく聞かれる事項

合併症のある患者の評価と、麻酔計画

  •  肥満
  • 心血管
  • 脳血管
  • 抗血栓薬
  • COPD
  • 喘息
  • 交通事故 頚椎カラー

よく発生するイベント

  • 手術の中止
  • 意識下ファイバー挿管 迅速導入
  • 喉頭痙攣
  • 喘息
  • マスク換気困難 挿管困難
  • 挿管後の換気不良 低酸素 
  • アナフィラキシー 
  • 局所麻酔中毒 
  • 腸管膜牽引症候群
  • 悪性高熱症
  • 産科危機的出血  産科DIC 
  • PE 脂肪塞栓
  • 抜管できない
  • 覚醒が悪い
  • また喉頭痙攣がおきる
  • ICUへ申し送り
  • 呼吸器設定
  • 術後末梢神経障害
  • 緩和ケア

上記の項目について答えられるようになれば、試験範囲をかなりカバーできるのではないでしょうか。

このように、個々の事象ごとに学習して答えられるようにする練習は、すき間時間でも進めやすいです。

また、このような項目別の学習をするのに、さらりーまん麻酔科医さんが出版されている「青本」の「1問1答」の章がおすすめです。

口頭試験対策本「青本」について

結構高い「青本」を買うか、迷っている方もいらっしゃるでしょう。

麻酔科学会が発表している過去問をしっかり解けば、買わなくても合格できると考えられます。

ただ、一つの解答があると気持ちが楽です。

また、上記で紹介した1問1答コーナーや、会員限定のサイトを閲覧できるという特典もあるので、個人的には買ってよかったです。

口頭試験アウトプット編:過去問の答えを書きだし、すき間時間に見直す

口頭試験ではアウトプット能力が求められるので、実際に声を出して答える練習が必要と考えます。

筆記試験は、「問題を理解しているかに関わらず、正解の番号にマークすれば勝ち」のゲームです。

しかし、口頭試験では、かなり緊張する空気の中で初対面の先生相手に自分の言葉で答えを言わなければいけません。

普段はコミュニケーションも仕事もきちんと出来るのに、口頭試験に落ちてしまう方もいます。

個人的な予想ですが、口頭試験が不合格になる方は、知識が足りないというより、本を読むだけで声に出して答える練習をしていなかったパターンが多いと考えられます。

ここで、すき間時間でもできる効果的なアウトプットの方法を紹介します。

アウトプット重視の口頭試験対策
  • STEP1
    過去問の印刷
    麻酔科学会で公開されている過去問を印刷して、バインダーの左側に綴じる
  • STEP2
    解答
    右側の紙に自分で解答を書く
  • STEP3
    練習
    すき間時間に、答えを隠しながら声に出して答える練習をする
過去問の閲覧方法(2022年8月現在)

過去問を印刷する作業は、ある程度時間がとれるタイミングで行うと良いです。

学会が公開するデータをそのまま印刷すると枚数が多すぎるので、一度wordなどで適当に編集してから印刷することをおすすめします。

私が自作したノート

とりあえず1年分やってみるとかなり楽になると思います。

同じ答えを繰り返し声に出す練習をしていれば、本番の空気でもちゃんと答えられる可能性が高いです。

まとめ

まとまった勉強時間が取れなくても、麻酔科専門医試験の対策が進む勉強法を紹介しました。

  • 筆記試験の過去問を1問ずつグループ分けしておく
  • すき間時間に特定グループの問題を解く
  • (時間があるときに)何度も間違えるところ、分かりにくいところをノートに書きだす
  • すき間時間に答えを隠しながら、自作の問題を解く
  • 口頭試験は発生イベントごとの質問に答える練習をする
  • (時間があるときに)過去問を印刷して、両開きノートの左側に貼るか、バインダーに挟む
  • 右側に自分で答えを書く
  • すき間時間に答えを隠しながら解く(なるべく声に出す練習をする)

受験生の参考になれば幸いです。

ご多忙の中の勉強は大変ですが、皆さんの努力が実ることを祈っています。

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